業績リスト
論文等の業績については以下をご覧ください
研究内容の概要紹介
❶ 結露やカビの発生抑制に関する研究
建築物における結露は、木材腐朽やカビ発生を引き起こし、建物の耐久性低下や人への健康被害を引き起こします。本研究室では、特に、木造戸建住宅の床下空間の湿度環境に着目して研究を行っており、実測調査や温湿度シミュレーションツールを用いて、高湿化の要因分析や対策の検討を行っています。
研究成果の事例紹介❶
(床断熱工法の戸建住宅における床下温湿度環境実測調査および数値シミュレーションによる床下高湿化要因分析)
床断熱工法の戸建住宅における床下温湿度環境実測調査および数値シミュレーションによる床下高湿化要因分析 (jst.go.jp)
研究成果の事例紹介❷(戸建住宅の夏季における床下高湿化及びその対策に関する研究(博士論文))

❷ 環境配慮型建築の設計支援
建築における環境装置は、様々な条件によって設計方法の最適解が異なります。例えば、庇の最適な深さは、地域や方位によって異なり、更に熱環境からみた最適解と光環境からみた最適解は必ずしも一致しません。本研究室ではこうした課題に対して、CFDシミュレーション(空気の流れや熱のシミュレーション)、熱負荷シミュレーション、光シミュレーション等のツールを用いて、解を導き出し、建築設計に活用可能なガイドラインを作成することを目的として研究を行っています。
❸ ヴァナキュラー建築の環境性能評価
世界各地にはその土地の気候風土や人々の活動に応じて造られた建築(ヴァナキュラー建築)が多く存在します。例えば、日本国内でいうと、沖縄で見られるような「花ブロック」は、沖縄の厳しい日差しを遮りながら、通風や採光を確保することを目的としています。また、京都の町屋に見られるような格子は、その店の職業によって格子のパターンが異なります。例えば、糸屋や呉服屋等の繊維を扱う店では、「糸屋格子」と呼ばれる比較的格子の密度が荒く採光を重視した造りになっています。本研究では、そのような先人たちの知恵や工夫によって造られた建築物の環境性能をシミュレーションや実測調査によって明らかにし、広く公表することで、伝統的な建築物の保存や設計手法の継承に寄与することを目指します。

❹ 建築環境工学を絡めた建築設計教育
熱、気流、光といった各種シミュレーションソフトや気象データを活用した建築設計教育について研究を行っています。研究結果を教育にフィードバックすることで教育の質を高めることも意識しています。
研究成果の事例紹介(大学における建築設計教育への環境シミュレーションの導入 その1 昼光シミュレーション)

